2005-01-01から1年間の記事一覧

1の分割

松本「多様体の基礎」。つづいて§14「1の分割」に入る。 「1の分割」という名前はいろいろな分野で昔から見た記憶があるが、はたしてこれが何者なのか。

つづき

ということで azuu_ks さんご指摘の通り、微分可能関数でないとだめなので、指数関数を利用して具体的に関数を構築した上で、埋め込み定理を証明しなければならない。 m次元級コンパクト多様体の任意の元p は、M がコンパクトゆえに M の有限部分被覆 のどれ…

埋め込み定理

§13に入った。前半は位相空間論の基本的な定理のおさらい。 その後「埋め込み定理」の証明に使う関数についての命題が続く。 なんかこの関数は Urysohnの補題に出てくる連続関数と雰囲気が似ている。Urysohnの補題は正規空間について成立する。 埋め込み定理…

部分多様体

いろいろな具体例が出てくる演習問題をやっているがなかなか難しい。 A は B の 部分多様体となっていることを示せ。 というタイプの問題。 とくに A や B が の部分集合の場合、元々に入っている自然な座標にまどわされ混乱してしまう。 たくさん演習やって…

埋め込みと部分多様体

ようやく§12「はめ込みと埋め込み」の最後まで来た。 演習問題も少しずつ難しくなってくる。 とはいえ、定義と過去になった定理を読み直しながらやれば何とかできるのだが、どうも新しい概念や定理が成り立つ条件が記憶しにくい。慣れればピンと来るようにな…

はめ込み(つづき)

の場合のはめ込みの例が多数テキストに出ており、なんとなくはめ込みが何を意味しているのかわかるようになった。 この場合が1:1 であるということは、2次元平面上にグラフとしてfを書くと、とんがっているところがない、すなわちどこでも微分可能ということ…

∃x ∈ R があってなんたら という表現をみたが、なんか気持ち悪い。 馬から落ちて落馬したみたいだ。

はめ込み

松本「多様体の基礎」第4章「はめ込みと埋め込み」に入る。 まず「はめ込み」。なんだろこれは。 「はめ込み」とは多様体間の写像に対する言葉である。 M, N がそれぞれ 級多様体のとき、 がはめ込みであるとは、 M の任意の点 p において、 が 1:1 の線型…

連続

連続性を確認せずに極限とっちゃだめ!

複素射影空間

今までみてきたは実射影空間と呼ばれている。 R を C に置き換えたものを複素射影空間といい、 という記号で表す。 同次座標の表し方、位相の入れ方、座標近傍系の定義などはすべて形式的には と同じように行う。 そうすると と を同一視することにより、 は…

射影空間(4)

松本「多様体の基礎」第3章に戻る。 に以下で同値関係を定義する。 このとき射影空間 を と定義することもできる。(こちらの定義の方が普通だそうである) を の点と考えたものを という記号で表す。前にもどこかでこのような記号を見たことがあるが、これ…

ベクトル場とLie微分

ベクトル場 ちょっと先走り、ちらっと「多様体の基礎」(松本)の第5章をつまみ食いしてみる。 証明をはしょり、結果だけ直感的にイメージしながらざっと読んでみた。 以下メモ。 を可微分多様体、 を のにおける接空間としたとき、対応 を M 上のベクトル場と…

射影空間(3)

の座標近傍系がどんなものなのか、今ひとつピンとこない。 m=1 の場合を具体的に調べてみよう。 の開集合 を以下で定義する。 はそれぞれ の直線の補集合。 の直線は閉であるから、 はそれぞれ開集合となる。 の点に、その点と原点を結ぶ直線を対応させる写…

射影空間(2)

原点にいる人が水平線より上を見ると、の元は1点に見える。 原点を中心とする球は、原点を通る直線と2点で交わるので、球の上半分はその直線と1点で交わり、 と1:1 に対応する。この上半球面上に射影したように見えるので射影空間という名前がついているのだ…

複素解析

高橋礼司「複素解析」を読んでいるのだが、なかなか複素積分が定義されず、積分を使わずにいろいろな話題が展開する。もしかしてかなり特殊な構成の本なのかもしれない。

射影空間

の原点を通る直線全体の集合に対し、ある方法で位相、座標近傍系を定義すると m次元の 級可微分多様体となり、これを m次元射影空間といい、 と書くそうだ。 いろんな発展する話があるらしい。

量子力学

久しぶりに上京したついでに本屋さんをのぞいた。 なんとなく手にした猪木・川合「量子力学I」を立ち読みすると、第7章「角運動量と対称性」はどこかで見たような内容。連続群論のSO(3), SU(2) の表現論にそっくりな内容だった。 これなら読めるかもと、購…

逆関数定理の応用

松本「多様体の基礎」が§10に入りだんだん難しくなっていく。 説明が丁寧すぎてかえってポイントがわかりにくくなっているのかもしれない。 定理の証明を何度も見直し、ようやく接空間のイメージがわいてきた。 §10では逆関数定理、陰関数定理の証明の後、2…

正則行列に十分近い行列が正則であること

どのテキストにも証明なしで「明らか」と書いてある。直感的には明らかだが、どうやって証明するのかなと思っていた。やっと気がついた(と思う)。単純だった。 行列の成分の多項式で表されるから連続。これを使えば正則行列の行列式の値は 0 以外であるか…

陰関数定理

逆関数定理を終え、続いて陰関数定理に入る。これまた長く時間がかかりそうだ。 多様体の勉強が目的だが、平行して微積分(特に多変数)の復習を意図している。といっていまさら微積分の教科書を精読する気分にもなれないのでちょうどいい感じだ。長く時間が…

逆関数定理の証明(さらに続き)

逆関数定理の証明を理解するのがようやく終わった。 が十分に近く、 のとき、 が成立することを示すのがポイントらしい。

接(ベクトル)空間

なんどもテキストを読み直してようやく意味がわかった。双対空間と似ているな。

逆関数定理の証明(つづき)

は級で を満たし、f の点0におけるヤコビ行列 が単位行列になる場合の逆関数定理の証明のポイントメモ。 一般の場合はこの場合から容易に導ける。 であるから である。 が十分 に近いとき、はに十分近い。なぜならば f は 級なので は で連続であるから。 こ…

逆関数定理の証明

M, N をそれぞれ 級微分可能多様体で、 とする。 を 級写像とする。 が同型ならば、 p の開近傍 U と f(p) の開近傍 V があり、 で は級diffeomorphism である。 すなわち の逆写像 が存在する。M, N の座標近傍を適当にとると、対応する の基底に関して は…

力学的エネルギー保存則

気を取り直して再開。物体mを地表から重力 に逆らって高さh まで持ち上げるとき、持ち上げるためにした仕事は となる。ただし鉛直上向きに座標軸 z を取った。 物体m には一定の重力 が働いている。これをゆっくり持ち上げるとき、瞬間瞬間には力がつりあっ…

多様体

物理の本はどうも性に合わない感じなので、多様体のお勉強に集中。 ちょっと前から、松本幸夫「多様体の基礎」を読み始めた。 恐ろしく行間の狭い本だ。まったく行間がないと言ってもいい。 演習問題も拍子抜けするほどやさしい。 「連続群論入門」の演習問…

仕事と運動エネルギー

運動方程式を時間で積分すると、力積と運動量変化の関係式となったが、こんどは空間で積分してみる。 テキスト大学受験の高校生向けなので、空間で積分するのにとりあえず1次元で行っている。しかし、ここでは3次元空間の線積分を行うことにしてみる。 を …

力積と運動量変化

物体mに及ぼされる力、たとえば重力、電磁力、張力、垂直抗力、摩擦力などを考え全部足し、それをとすれば、物体mの運動方程式 が成立し、これを解くことにより任意の時刻tにおける速度や位置、運動量を求めることができるようになる。 しかしながら運動方程…

運動方程式

運動方程式 は力の定義ではないそうだ。 物体mに右辺で表される力が加えられたとき、その結果として運動量の変化が生じると解釈すべきだそうだ。以後、テキストでは物体の質量mが時間変化する場合を扱わないそうなので、mは定数。従って、運動方程式は以下の…

勉強開始

前に少し読み始めて中断してしまった力学のお勉強を再開することにした。 テキストは山本義隆「新・物理入門」。 質量 質量1となる単位の物体Bを決め、これを物体Aと一直線上で衝突させ、衝突前と後の速度変化を量り、A の速度変化量の絶対値が Δv、B の速度…