仕事と運動エネルギー
運動方程式を時間で積分すると、力積と運動量変化の関係式となったが、こんどは空間で積分してみる。
テキスト大学受験の高校生向けなので、空間で積分するのにとりあえず1次元で行っている。しかし、ここでは3次元空間の線積分を行うことにしてみる。
を の曲線 に沿って積分すると、
左辺を変形してみる。
であるから、
となる。
曲線 は、 なる 級の関数のことであるので、積分
は、C の始点、終点におけるパラメータをそれぞれ
とすれば、変数変換により、
と tに関する積分になる。
であるから、
より、
となる。
したがって、
という関係式が導かれた。
を物体m の時刻t における運動エネルギーと呼ぶ。
を物体m が経路Cに沿って移動したとき、力F がした仕事という。
この式を力F がした仕事により、物体mの運動エネルギーが変化したと解釈する。