2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧
勉強不足でわからないことあり。 リーマン-ロッホの定理の証明の中で、ベクトル空間の長完全系列が出てくる。いま の次元は有限であることは事前にわかっているのだが、上が完全であることから、も有限次元であることはどうしてわかるのか考えてみたい。 と…
リーマン-ロッホの定理から以下が成立する(リーマン-ロッホの不等式という):これを応用すると、コンパクトリーマン面上に定数でない大域的有理型関数が存在することが簡単に示せる。 をとる。とおくと因子ができる。このに対してリーマン-ロッホの不等式を…
リーマン-ロッホの定理 はともに有限で、次の等式を満たす: 上の証明メモ。 まずは の場合の証明。の値に関する数学的帰納法を用いる。
続いて§6.2「リーマン-ロッホの定理とその最初の応用」に入る。を種数のコンパクトリーマン面とする。すなわち とする。 を上の因子とする。 すでに因子とは何であったか、忘れかけているが、が という形で、が0でないような達が離散であるようなものが因子…
の全射性の証明。一昨日の続き。任意にが与えられたとき、上大域的に定義された級(0,1)-微分形式で、大域的に が成立するものを構成するところまで来た。このを利用することにより を満たす を見出すことを次の目標とする。は上の正則関数で2乗可積分なもの…
最後に残った補題2の証明方法の概略まとめ。 補題2 次の条件を満たすが存在する: に対し、 (in ) とおく。このはヒルベルト空間の直和で定義されているからまたヒルベルト空間である。 次に とおくと、はの閉部分空間となっており、これもヒルベルト空間と…
シュワルツの補題の証明。 はコンパクトゆえ、有限個のの元を中心とする半径の開円板で覆うことができる(各開円板はに含まれるようにをとることができる)。その有限個のの点を とする。 このを利用して、とおく。 の元は、各点でのorderがN以上。すなわち、…
大きな残件整理。まず補題1。 補題1 に対して、 は次の(1)(2)の性質を持つ閉部分空間 を持つ: (1) に対して を満たす。 (2) テキストで「シュワルツの補題」と書かれている命題を利用して証明する。1変数関数論に出てくる同じ名前の補題は、内の開円板上の…
先日のつづき。 利用する補題を整理してしておく。 補題1 に対して、 は次の(1)(2)の性質を持つ閉部分空間 を持つ: (1) に対して を満たす。 (2) このとき と直交分解される。 補題2 次の条件を満たすが存在する: に対し、 (in ) 上の補題2により存在が保…
次のステップは昨日書いたような性質を持つ の有限次元部分空間 の存在証明。さて は の部分空間であったが、 を与えると、 は次の(1)(2)の性質を持つ閉部分空間 を持つ: (1) に対して を満たす。 (2) この命題も証明するのにとても長い準備が必要だが、ま…
のimageの次元を求めるのが次の目標。 であるから、の任意の元は、の元を代表元とする同値類で表される。 そこではどんなものなのかを調べてみる。 の開被覆から任意に2つのでを満たすものを取り出す。は各上の正則関数を一つずつ選んで並べたものに相当する…
表題の長い長い証明の最後までようやくたどりついた。 たどりついたのはいいが、あまりに長く曲がりくねった道だったので、途中どんな景色だったのか感じるゆとりのないまま終点に着いてしまった。要するに何をやっていたのか少し時間をかけて復習してみよう…