第1章読了

40日かかってしまった。 続いて第2章「体のガロワ理論」 第3章「可換環論入門」のどちらに進むべきか思案中。

§1.5 演習問題

節末に演習問題が6題。 3日かけて4問できた。わかってみればつまらないところで引っ掛かり、時間を浪費した。あとオイラー数に関する2問が残っている。これが終われば第1章「環」が読了の予定。

一般化された中国剰余定理の証明に使う事実のメモ。 が環のイデアル、が素イデアルのとき、 環のイデアル に対し、を含む極大イデアルは必ず存在する。 が環のイデアルで、を共に含む極大イデアルが存在しないとする。 このとき、 である。

§1.5

§1.5「中国剰余定理」に入る。 環の直積、ベキ等元について学んだ後、一般化された中国剰余定理 (ただしI,Jは環Aのイデアルで) の証明まで進む。

楕円積分とペー関数、加法公式

§2.3楕円積分と関数 読了。微分の正則性の証明の計算がやや面倒だった。 代数曲線を各局所座標で表した方程式の、両辺の外微分を取って計算するのが、全域で微分が正則であることを証明するためのコツのようである。 §2.4 関数の加法公式 続けて§2.4「関数の…

§1.4読了

§1.4「素イデアル、極大イデアル、既約性の判定」読了。第1章は§1.5「中国剰余定理」を残すのみとなった。

楕円積分

§2.3「楕円積分と関数」に入る。 この節の目的は、楕円関数の一例としてのWeierstrassの関数が、楕円積分 の逆関数となっていることを示すこと。

多項式の既約性の判定法

§1.4の前半、素イデアルと極大イデアルが終わった。 この節の後半はなぜか多項式の既約性の判定法。 なぜ同じセクションにあるのだろう。ともかく§1.4 は、演習問題を残すのみとなった。 このテキストの演習問題は素直なものが多いと感じる。

素イデアル、極大イデアル

§1.4に入る。 素イデアルと極大イデアルの定義を知り、それらの例と簡単な性質をいくつか学んだ。 が環のイデアルのとき、 が素イデアル が整域。 が極大イデアル が体。 空間上の適当な実関数の環に対し、ある点上で0をとるの元である関数全体は極大イデア…

§2.2読了

§2.2「複素トーラスと3次曲線」読了。複素トーラス と (内の非特異3次曲線)が、複素多様体として同型であることの証明まで完了。 だんだん証明なしで自由に利用する事実が増えつつある。 たとえば リーマン面間の定数でない正則写像は開写像 が「よく知られ…

複素トーラスと3次曲線

§2.2「複素トーラスと3次曲線」に入る。 この節の目標は、複素トーラス と複素射影空間内のある非特異3次曲線が、複素多様体として同型であることを示すことにあると思われる。 あいかわらず論理展開と式変形は超丁寧。局所座標を使っての具体的な計算も、は…

Weierstrassのペー関数

§2.1「Weierstrassの関数」読了。 "関数" と書いて "ペー関数"と読む。 を で生成されるの格子としたとき、関数は次のように定義される。右辺の級数は収束し 2重周期性を持つ。 関数は位数2の楕円関数となる。 は位数3の楕円関数で、3位の極 0 と、1位の零点…

§1.3読了

環の同形定理。

§1.3に入る。 環準同型、剰余環の定義まで。

第1章読了

§1.4 楕円関数の基本的な性質 楕円関数の周期平行四辺形上の極と零点の性質。 偏角の原理が活躍。 Abelの定理 ここでは楕円関数fの周期平行四辺形上の極、 は楕円関数fの周期平行四辺形上の零点。 §1.5 複素トーラス上の第1種微分 「第1種微分」とは正則微分…

読書開始

小木曽「代数曲線論」でコンパクトリーマン面を学んだが、複素解析・幾何方面から攻める本だった。代数の方向から見ると、違った風景が見えるらしいのだが、代数の知識が乏しいのでよくわからない。それもくやしいので、環論の基礎を勉強したいと思った。 そ…

読書開始

今月より読み始めた。 §1.1 楕円関数 周期、周期関数、楕円関数の定義 §1.2 複素トーラス に位相と複素構造を入れることを、馬鹿丁寧に解説。 は種数1のコンパクトリーマン面となる。 「楕円関数論」とは「種数1のリーマン面論」である。 §1.3 楕円関数体 こ…

テスト

新書き込み環境のテスト の零点(8個):

セールの双対定理の証明(6)

の証明のつづき。がより少し大きいの元であることまではわかった。を示すために、 と仮定して矛盾が生じることを示す。とは、が成り立つことだったので、なら、となるがあり、 すなわち が成り立つ。そこで、このような Q の近傍を十分小さくとって、の中に…

セールの双対定理の証明(5)

昨日定義したとを使ってと定義する。このとき実は、 となっている。これが証明できるとが全射であり、コンパクトリーマン面に対するセールの双対定理の証明が完了したことになる。とはが成り立つことなので、まずはを計算してみるところから始まる。 とおく…

セールの双対定理の証明(4)

上記 が全射であることの証明のつづき。 をとったとき、 となるような が存在することを示すのが目標。 という因子を導入した。が単射であることはすでに証明されたので、とくに も単射。また上のを利用して、 という写像が定義できるが、これも単射。 への …

セールの双対定理の証明(3)

上記写像 が単射であることが示せたので半分証明が終わった。 あと残り半分。また長い。 が全射であること が任意に与えられたとする。はという線型写像である。 このときの元で、となるようなものを具体的に見出してやればよい。 を見つけてやるために、と…

セールの双対定理の証明(2)

前のつづき。具体的に を計算する作業を行う。を基に、大域的1形式をうまく作ってGreenの定理を使えるように持っていくのがコツらしい。 点の開近傍を因子のサポートと交わらないように十分小さくとる。をの局所座標でとなるようなものとする。 とおくと、 …

消滅定理の意味

: としよう。は上の大域的な関数とみなせるが、コホモロジーの次元があがるほど、生存のための条件が厳しくなり、ついには消滅するとイメージできるようになった。

セールの双対定理の証明(1)

この証明は長い。テキストではこの後7ページ以上がこの証明に費されている。ポイントとなる点をメモしておきたい。 と が以下の写像により同型であることを示せばよい。 が単射であること をとったとき、であれば であることを示せば は単射となる。 である…

セールの双対定理

: コンパクトリーマン面 : 上の因子 このとき 先日定義を確認した留数写像とカップ積の合成から、上の双一次形式 を作ることができる: これが非退化であることを示せばよい。

カップ積

もうしばらく準備がつづく。 上はカップ積と呼ばれる双一次写像の定義。 定義の意味を確認しておく。まず について。 と書けて、は上の有理型1形式で、 を満たすようなもの。を貼り合わせて が作られる。 であるから上では が成立している。次に について。 …

という同型は、0でない有理型1形式を一つとって によって成立。をで置き換えてよって

留数写像(2)

次の層の系列は完全列となることを昨日確認した。これから以下の長完全系列が誘導される。第5章の結果から なので、以下が完全系列となる。これから が全射となる。したがってに対し となる が存在する。このときとなるので、の選び方にはの分だけ自由度があ…

留数写像

まず記号の確認。 上の正則1形式の集合。 正則関数により局所的にの形に表される。 上の級(1,0)形式の集合。 級関数により局所的にの形に表される。 上の級2形式の集合。 級関数により局所的にの形に表される。 次の層の系列は完全列となる:(は包含写像、は…