楕円関数論
しばらく前から第5章に入った。
約10日ぶりに再開。§2.11 「の値について」読了。 とは、関数の満たす微分方程式に出てきた係数で、 であった。 つづく。
約一ヶ月ぶりに再開。 読了。 関数、関数、関数は、複素数と周期の関数と見ることもできる。 このときこれらの関数は、周期の による変換で不変であることを確かめた。
§2.9読了。位数rの任意の楕円関数は、関数を用いて以下のように表示できる。ただしをの極、をの零点とする。
よりであり、両辺のlogをとると、これをuで微分して、よりを得る。これはWeierstrassのζ関数を、整関数の商として表示できたことに意義がある。 さらに であったので、を得る。これにもWeierstrassの関数を、整関数の商として表示できたことに意義があるよう…
この後、のベキ級数展開が以下の形になることが求められる:はの有理数係数の多項式として表される。 たとえば、 §2.8 の最後は、関数の擬周期性について。関数の擬周期性を基に、以下が示されて§2.8 が読了となった。この式が次の§で重要な働きをするらしい…
無限乗積の収束の知識が必要になった。これについて過去学んだことが一度もなかったので、関数論のテキストでWeierstrassの因数分解定理なるものなどのお勉強を一週間ほどしていた。 その結果、で定義されるは整関数となることがようやくわかった(右辺に現れ…
§2.8「Weierstrassの関数」に入る。を満たす整関数(全体で正則な関数)として、Weierstrassの関数が導入される。
を周期とする楕円関数全体の集合をと書き、楕円関数体という。は複素トーラス上の有理関数全体のなす体である。定理2.10 で以下が証明される: を周期とする任意の楕円関数は、の有理式が存在して、 と書ける。 これから 関数に関しては、微分方程式 が成立…
§2.6「Weierstrassの関数」 Weierstrassの関数は と定義され、 を満たしていた。 この関数の擬周期性 が示された。さらに周期平行四辺形の周上でを一周積分することにより、Legendreの関係式 が示された。以上で§2.6読了。 §2.7「関数による楕円関数の表示」…
§2.5「楕円関数体と関数」に入る。 を周期とする任意の楕円関数は、 の有理式で書けることを示すのが、最初の目標。
§2.3楕円積分と関数 読了。微分の正則性の証明の計算がやや面倒だった。 代数曲線を各局所座標で表した方程式の、両辺の外微分を取って計算するのが、全域で微分が正則であることを証明するためのコツのようである。 §2.4 関数の加法公式 続けて§2.4「関数の…
§2.3「楕円積分と関数」に入る。 この節の目的は、楕円関数の一例としてのWeierstrassの関数が、楕円積分 の逆関数となっていることを示すこと。
§2.2「複素トーラスと3次曲線」読了。複素トーラス と (内の非特異3次曲線)が、複素多様体として同型であることの証明まで完了。 だんだん証明なしで自由に利用する事実が増えつつある。 たとえば リーマン面間の定数でない正則写像は開写像 が「よく知られ…
§2.2「複素トーラスと3次曲線」に入る。 この節の目標は、複素トーラス と複素射影空間内のある非特異3次曲線が、複素多様体として同型であることを示すことにあると思われる。 あいかわらず論理展開と式変形は超丁寧。局所座標を使っての具体的な計算も、は…
§2.1「Weierstrassの関数」読了。 "関数" と書いて "ペー関数"と読む。 を で生成されるの格子としたとき、関数は次のように定義される。右辺の級数は収束し 2重周期性を持つ。 関数は位数2の楕円関数となる。 は位数3の楕円関数で、3位の極 0 と、1位の零点…
§1.4 楕円関数の基本的な性質 楕円関数の周期平行四辺形上の極と零点の性質。 偏角の原理が活躍。 Abelの定理 ここでは楕円関数fの周期平行四辺形上の極、 は楕円関数fの周期平行四辺形上の零点。 §1.5 複素トーラス上の第1種微分 「第1種微分」とは正則微分…
今月より読み始めた。 §1.1 楕円関数 周期、周期関数、楕円関数の定義 §1.2 複素トーラス に位相と複素構造を入れることを、馬鹿丁寧に解説。 は種数1のコンパクトリーマン面となる。 「楕円関数論」とは「種数1のリーマン面論」である。 §1.3 楕円関数体 こ…