2007-06-12 コンパクトリーマン面の種数の有限性(5) 代数曲線論 大きな残件整理。まず補題1。 補題1 に対して、 は次の(1)(2)の性質を持つ閉部分空間 を持つ: (1) に対して を満たす。 (2) テキストで「シュワルツの補題」と書かれている命題を利用して証明する。1変数関数論に出てくる同じ名前の補題は、内の開円板上の正則関数に対しての関係を示すものであったが、ここで使うのはそのノルム版らしい。その「シュワルツの補題」として例題にあげられているものは以下の通り: シュワルツの補題 はを満たすの有界領域とする。このとき に対して、 は次の(1)(2)の性質を持つ閉部分空間 を持つ: (1) に対して を満たす。 (2) 補題1と比べてよく似た形であることがわかる。ここでとおけば、補題1が導かれる。