積分曲線と1パラメータ変換群
以降 M を m次元級多様体、X を M の 級ベクトル場とする。
M の 級ベクトル場全体を と表す。
- について が成立するとき、 が X の積分曲線であるという。
- c, X の局所座標表示を, ()とすると、関数 は微分方程式を満たさなければならない。
- 上の微分方程式は初期条件 を決めてやれば、ε>0 を十分小さくとれば の範囲で解を持つ。(常微分方程式の解の存在定理)
- 上の微分方程式の解 x(t), y(t) の初期値が等しいとき、x と y の定義域の共通部分において x = y。(解の一意性)
- ∀p∈M を初期値とするベクトル場 X の積分曲線 c(t) の定義域を全体に延長できるとき、X を完備なベクトル場という。
- M がコンパクトなら、は完備。
- M がコンパクトのとき、∀p∈M を初期値とする X の積分曲線 c(t,p) が存在する。X は完備だから、すべての実数 t について c(t,p) が定義されている。
- と定義すると、 は M から M へ級微分同相写像で、、
- に級微分同相写像が対応し、、、が級、であるとき、 を M の 1パラメータ変換群という。