射影曲線(2)

同次座標⇔非同次座標の変換とか、慣れないと混乱して計算途中でわけ判らなくなることしばしば。


 \mathbb{P}^2 の元は  [a:b:c] という形に表される。
 a \neq 0のときは  [a:b:c] = [1: \frac{b}{a}: \frac{c}{a}]となり、この形の元は  \mathbb{C}^2と1:1に対応していた。 b \neq 0, c \neq 0のときも同様であって、
 \displaystyle U := (X \neq 0)
 \displaystyle V := (Y \neq 0)
 \displaystyle W := (Z \neq 0)
とおくと  U,V,Wはそれぞれ \mathbb{C}^2と同相になり
 \displaystyle \mathbb{P}^2 = U \cup V \cup W
 \mathbb{P}^2 は 3枚の座標近傍に覆われる。

 \displaystyle C := \(F_m(X,Y,Z) = 0 \) \subset \mathbb{P}^2

で定義されるm次射影曲線 C を上の  U,V,Wに制限すると、3つのアフィン曲線が得られる:

 \displaystyle C \cap U : f(y,z) = F_m\(1,\frac{Y}{X},\frac{Z}{X}\) = 0
 \displaystyle C \cap V : g(x,z) = F_m\(\frac{X}{Y},1,\frac{Z}{Y}\) = 0
 \displaystyle C \cap W : h(x,y) = F_m\(\frac{X}{Z},\frac{Y}{Z},1\) = 0

射影曲線 Cが非特異ということは、上の3つのアフィン曲線が非特異であるということと同値。
これを確かめるのにX,Y,Z偏微分したりx,y,z微分したりしているうちにぐちゃぐちゃになりがちで難しい。