超楕円曲線

理解不足な点はあるが先に進むことにして、§4.4「超楕円曲線」に入る。
§4.3 の例題で、

 \displaystyle f(x,y) := x^2 - g(y)

で定義されるアフィン曲線が非特異であるための必要十分条件は、y多項式g(y) \in \mathbb{C}[y]が重複因子を持たないことであることを確認した。これを利用すると(xとyが入れ替わっているが)、次の式で定義される\mathbb{C}^2の曲線C_{0}が非特異であることがわかる。

 \displaystyle y^2 = (x-a_1)(x-a_2)\cdots(x-a_{2g+2})

ただし、 a_1, a_2,\cdots,a_{2g+2}は相異なる2g+2個の 0でない複素数

 \displaystyle \pi_{0}: C_0 \ni (a,b) \mapsto a \in \mathbb{C}_{x}

でアフィン曲線 C_0から  \mathbb{C}への射影を定義する。
 \forall a \in \mathbb{C}を一つ決め、射影 \pi_{0}によって aに写される点を求めてみる。 C_0の方程式に x = aを代入すると、

 \displaystyle y^2 = (a-a_1)(a-a_2)\cdots(a-a_{2g+2})

という yの2次代数方程式になる。これは a = a_1, a_2,\cdots,a_{2g+2} では重解 0 を持ち2重に分岐し、その他の点では2つの異なる解を持つ 2重被覆写像となる。