リーマン面

2章「リーマン面と正則写像」に入る。
1章でみたリーマン球面 \mathbb{P}^1の性質が抽象化されてリーマン面が定義される。
リーマン面は1次元の複素多様体であるが、複素多様体という名前は使わずに説明が続く。
テキストでは、リーマン面の定義に、第2可算公理を満たすこと、連結・ハウスドルフであることを含んでいる。

定義いくつか

 X, Yリーマン面で、 f: X \to Y連続写像であるとする。
 P \in X f(P) \in Yの近傍における fのある座標表示
 \displaystyle w_j = f_{ij}(z_i)
 z_i(P) で正則であるとき、リーマン面間の写像 f: X \to Y Pで正則であると定義される。
fXのすべての点で正則であるときfは正則写像であるという。


リーマン面 X上の正則関数とは、 Xから  \mathbb{C}への正則写像のこと。


 U \subset Xを空でない Xの開集合とする。 U上の関数  f Uの各連結成分上で正則であるとき、 U上の正則関数であるという。*1

*1:任意のリーマン面の領域は、開リーマン面とみなすことができるので、各連結成分上での正則性が定義できる。