リーマン球面上の有理型関数
§1.6 まで終了。
整域、商体など代数関連になじみがない。
リーマン球面上の有理型関数の全体 は の有理関数全体と一致する。その証明メモ。
を上の有理型関数とすると、有理型関数の定義によって の極全体は内の離散集合。だから、任意の に対しの十分小さな近傍を取って、内の極はたかだか 1個とすることができる。このとき
で は の開被覆。
はコンパクトだから、有限個の によって は覆われる。各内の極はたかだか1個だから、上の有理型関数 の極は有限個しかない。
そこでの極を と置くことができる。各極の位数を とする。 とする。
とおくと h は 全体で正則ゆえ、全体で一意にテーラー級数展開可能。
そこで 上、
と書ける。次に 上で関数 g を座標で表した場合は、
となるが、 は有理型関数だから、上の分子の も有理型で多項式の商の形で表せる。そのとき分母の多項式の次数より十分大きな k をとれば、 とならなければならない。だから は有限次数の多項式となる。よって、
は有理関数。