レビ・チビタ接続

続いて 2.2.1「リーマン多様体」(p29〜35)に入る。
まずはリーマン計量、リーマン多様体の定義とその上の線形接続の一意存在について。

リーマン多様体

リーマン計量 g を持つ多様体 M をリーマン多様体という。
g は M上の 2次対称テンソルで、∀p ∈ M において、 g_pが正定値の 2次形式であるようなもの。
以下、 M の局所座標  x^iを使って、
 \displaystyle g = g_{ij} dx^i \otimes dx^j
と表す。行列  \(g_{ij}\) は正値対称行列となっている。

レビチビタ接続

リーマン多様体  (M,g) の接ベクトル束  TMには、以下を満たす線形接続 \nablaが一意的に存在。
この \nablaをレビチビタ接続という。

(1)  \forall X,Y \in \mathcal{X}(M) に対し、
 \displaystyle \nabla_X Y - \nabla_Y X = [X,Y]


(2)  \forall X,Y,Z \in \mathcal{X}(M) に対し、
 \displaystyle X g(Y,Z) = g(\nabla_X Y, Z) + g(Y, \nabla_Z Y)

存在と一意性の証明は面倒だが単純な計算の繰り返しで可能。