線形接続と接続形式(3)
曲率形式
下のように天下りに曲率形式というものが、行列に値を持つ2次微分形式として定義される。
これをの曲率形式という。
このとき
という命題が成立することを証明せよというのが演習問題になっている。これは接続形式の変換則の式を外微分することにより証明することができる。
ゲージ変換群
上の曲率形式の変換則をチェック。
基底変換の行列 により、曲率形式がに写るとき
という形で表されているわけだから、 はある一つの一次変換の別の基底における表現行列である。
はファイバー の基底だから、各 は ファイバー 上の一次変換に値を取る 2次微分形式とみなせる。
ゆえ、
と考えることができる。すなわち は、
という切断であると見ることができる。
と定義し、これを Eの自己準同型束という。
Eの各ファイバー上の正則一次変換全体の集合を考える。これは自己準同型束の部分集合であって、と書き、Eの自己同型束と呼ぶ。
の切断を E のゲージ変換という。
をEのゲージ変換群と呼ぶ。