ドラーム複体

M上のC^{\infty}級 k次微分形式全体を
 \Large \displaystyle \Omega^{k}(M)
という記号で表す。k=0のときは M上のC^{\infty}級関数のこととしておく。
k次微分形式ωの外微分dωは k+1次微分形式であったので、
 \displaystyle \omega \in \Omega^{k}(M) \Rightarrow d\omega \in \Omega^{k+1}(M)
そこで d を  \Omega^{k}(M) \to \Omega^{k+1}(M)写像と思える。
k=0 のときは関数 f の微分 df を f の外微分であるとしておく。そうすると、k=0から多様体Mの次元まで、以下のような写像の系列ができる。

 \Large \displaystyle 0 \to \Omega^{0}(M) \to^{d} \Omega^{1}(M) \to^{d} \cdots \to^{d} \Omega^{m}(M) \to^{d} 0

この系列をドラーム複体と呼ぶそうだ。
一番左の  \displaystyle 0 \to \Omega^{0}(M) の意味がよくわからぬが。
これが何の役に立つのかと思うが、多様体M の幾何的な性質(連結性とか穴がいくつ空いているかとか)がこの系列の代数的な性質に反映させるらしい。