2006-03-08 微分形式の外積 多様体 二つの微分形式から新しい微分形式を作る演算。 微分形式の外積の定義の前に、一般のベクトル空間上の交代形式の外積が定義される。ωを上のk次交代形式、ηをV上のl次交代形式としたとき、ωとηの外積とは V上の(k+l)次交代形式で以下のように定義され、と書く。k次の置換σの k次形式ωへの作用を で定義し、さらに上の交代化作用素 を で定義すると、ωとηの外積は以下のように書くことができる。 外積に関する公式 1,2は言ってみれば分配法則か。これは定義から簡単に示せる。 3の結合法則はやや面倒。群論の初歩の知識を使って証明する。 をそれぞれ、k次、l次、r次交代形式とすると、外積および交代化作用素の定義により、 最後の式変形は、σはを不変にすることによる。 ここでを一つ固定してみると、全体に渡りが動くときも全体を動くから、 となる。そこで計算を継続すると、 となる。いっぽうも同様にして上と同じ値になるので、結合法則が成立することがわかった。