前層のストーク

 \cal{F}位相空間 X上の前層とする。
 Xの点 P \in Xの近傍全体を \cal{U}_{P}とする。

 \displaystyle \bigsqcup_{U\in \cal{U}_{P}} \cal{F}(U)
を考える。
 P \in \mathbb{C}の開近傍 U上の正則関数全体の空間などをイメージすると理解しやすそうである。
 U毎にその上の正則関数は無数にあるから、これはとてもでかい空間である。この空間に以下のように同値関係を定義する。

 a, b \in \bigsqcup_{U\in \cal{U}_{P}} \cal{F}(U) に対して、 aが含まれる \cal{F}(U_a) bが含まれる \cal{F}(U_b) を取る。 Pの近傍 W W \subset U_a \cap U_b となるものが存在して
 \displaystyle r_{W U_a}^{\cal{F}}(a) = r_{W U_b}^{\cal{F}}(b)
であるとき、 a bは同値であるといい、
 \displaystyle a \sim b
と書く。
 P \in \mathbb{C}の開近傍 U上の正則関数 f V上の正則関数 gが同値であるということを、 W \subset U \cap V となる点 P \in \mathbb{C}の開近傍 Wがあって、
 \displaystyle f|_W = g|_W
と定義していると思うとわかりやすい。

この同値関係により \bigsqcup_{U\in \cal{U}_{P}} \cal{F}(U)を割った商集合を  Pにおける 前層 \cal{F}のストークと呼び、 \cal{F}_Pで表す:

 \displaystyle \cal{F}_P := \bigsqcup_{U\in \cal{U}_{P}} \cal{F}(U)/ \sim