超楕円曲線(2)
を相異なる2g+2個の 0でない複素数とし、
で定義される内の曲線を考えている。
アフィン曲線上の点の座標を対応させる射影によって
なる2重被覆写像が定義できた。
このとき は連結だそうで、それゆえはリーマン面となる。
が連結となる理由は、の任意の2点が結べて弧状連結であるから。とを結ぶ内の路の へのリフトを考えれば明らからしい。
さらにに無限遠点を付加してを作ったのと同じようにして、
という内の曲線を考え、とを、
という双正則写像で張り合わせると、コンパクトリーマン面ができる。
がコンパクトであることは、問題2.10(コンパクト⇔任意の点列が収束部分列を持つ)の結果を使えとのこと。
こうして得られた コンパクトリーマン面 を
で表される超楕円曲線と呼ぶそうだ。
g=1 の場合を考えると§4.2でやった関数で表される 1次元複素トーラスなども超楕円曲線の一つの例ということになる。