接続の空間へのゲージ群の作用
p28の命題2.1.13。この理解(解読)に約1週間もかかってしまった。
命題2.1.13は以下のとおり:
の接続形式を とする。
ゲージ群の元 に対し、の接続形式は、以下で与えられる:
記号の意味がはっきり書かれていないところが誤解する原因のようだ。
とは何ぞや。どうやら2つの解釈の方法があるらしい。
ということだが、 は 上の切断であった。そこで を固定すると、 ということになる。よって はファイバー の局所枠を決めてやれば r次の行列値をとる。そこでその行列表示を と書くことにすると、各 は 上の実数値関数となる。
そこで、 という式の意味は、行列の各要素に対する をまとめて書いたものと解釈すればよいらしい。
上の級実数値関数に対する共変微分は(このテキストでは)外微分のことと約束した(p24)ので、
ところが上式の左辺は以下の通り0となる:
したがって、
これを成分でなくまとめて行列の積として表すと、
両辺に左から をかけて移項すると、
である(ここまででやっとテキストの証明の最初の1行目が示せた)。
同様に成分をまとめて行列の積として表したと思って、 を計算すると、
両辺に左から を作用させると、
左辺は、
右辺は、
上式に 上の(式1)を代入すると、
よって
となる。
ここで
とおくと
と書ける。局所枠 に関する の行列表示を とすると、
したがって、
したがって、 の接続したがって、 の接続行列は 。これを横着してなのか、 と書いてしまっている訳だ。
最後に
を示すと本命題の証明が完了する。この式を示すためには、 を と を使った式で表してやればよい。そこで を具体的に計算してみる訳だが、こんどは を利用して、
と表してその接続を計算する。あとの都合上、係数 を後ろに移した。
の は、上の接続 のことであると解釈する。
また 上の接続係数を としておく。
ゆえに、
以上。