R^mのベクトル場(2)

 p \in \mathbb{R}^m における任意の接ベクトル \bf{v}_p \in T_{p}(\mathbb{R}^m)の、 T_{p}(\mathbb{R}^m)の基底 (\frac{\partial}{\partial{x_1}})_p, \cdots, (\frac{\partial}{\partial{x_m}})_pに関する成分が (v_1, \cdots, v_m)であったとする。 \forall f \in C^{\infty}(\mathbb{R}^m)に対して、
 \bf{v}_p(f) = \sum_{i=1}^{m} v_i \frac{\partial{f}}{\partial{x_i}}(p)
であったから、ベクトル空間 T_{p}(\mathbb{R}^m)内積を使って、
 \bf{v}_p(f) = \bf{v}_p \cdot (grad f)_p
と表せる。 \bf{v}_p(f) は f の p方向の方向微分であった。そこで、 f(\bf{x})が一定であるような集合の上では  \bf{v}_p(f) は 0 になる。このとき、 \bf{v}_p (grad f)_pは直交することになる。
 f(\bf{x})が一定であるような\mathbb{R}^mの部分集合 f(\bf{x}) = cを f の等位面と呼ぶようだ。c が f の正則値なら前§でやった定理により等位面は(m-1)次元部分多様体となっている。そして (grad f)_pは等位面の接平面に直交するようなベクトルになっている。