2007-03-20 前層 代数曲線論 第5章に入る。 リーマン面の領域上の正則関数全体の集合は、関数の自然な加法と複素数倍によって線形空間とみなせる。領域を決めるとそれに付随してその上の正則関数の集合が定まるが、これを抽象化して、一般の位相空間上の前層なるものを定義する。 を位相空間、をの開集合全体の族とする。 に対しなる線形空間が定まり、さらになる任意のに対して制限写像と呼ばれる の写像が定まって、以下の(1)〜(3)を満たすとする。このとき を 上の(線形空間の)前層と呼ぶ。 (1) (2) (3) に対しと思えばわかりやすい。制限写像の名前はここから来ている。