2章読了

§2.3「コンパクトリーマン面上の正則写像」読了。

 X, Y ともにコンパクトなリーマン面だと、定数写像でない正則写像f全射となる。
 Yがコンパクトでないとfは定数写像となり、とくにコンパクトリーマン面上の大域的正則関数 f:X \to \mathbb{C}は定数関数のみになる( \mathbb{C}はコンパクトでないリーマン面だから)。
また上の結果から代数学の基本定理が証明できる。


 X, Y ともにコンパクトなリーマン面とすると、定数写像でない正則写像f: X \to Yに対して、写像度あるいは被覆次数という正の整数が一意に決まる。これは任意の Q \in YにおけるQのファイバー f^{-1}(Q)すべての点に渡る  fの分岐指数の和として定義される。これが  Qによらず一意に決まることを確認。


最後に具体的な有理関数 2つについて、その次数、分岐点、分岐指数を求める演習問題を解く。高校の数Iでやった因数定理やら代数方程式が重解を持つための判別式やら久しぶりに復習した。


以上で 2章読了。明日より3章「リーマン面上の微分形式」に進む。